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【"継ぐ"コラム】

経営者が結婚で失敗しないためには? プロが伝える5つのポイント

経営者にとって結婚相手選びは、絶対にしくじりたくない大切な決断です。

会社員男性の結婚にくらべ、経営者の結婚の場合は、その影響が事業全体、社員、取引先にまで及ぶこともあります。

経営者は後継ぎが必要だから、女性の年齢にこだわる傾向も強いですが、
注意すべきは、年齢のようにわかりやすいことだけではありません。
お相手の性格の本質的なところを、しっかり見抜かないと後で大変なことも起こり得ます。

経営者がもし、結婚相手選びに失敗したら……

1995年のグッチ社長の妻が雇った殺し屋による暗殺、グッチ家の崩壊などは、世界が驚くニュースとなりました。

映画『ハウス・オブ・グッチ』もレディーガガ主演の作品として、2022年1月に、日本でも公開されましたね。

殺されるまではないにしても、理解のある女性とともに成長していく関係を作らないとせっかく結婚したとしても、社長は私生活の精神的圧迫に苦しみ続けながら仕事を続けることになるでしょう。

どこに気を付ければ経営者が結婚で失敗しないか?交際中に見抜いておきたいポイントはどこか?

ここでは、実際にサラリーマン家庭から創業家の2代目に嫁いだ筆者の体験も踏まえ、人と見る目といい結婚生活につなげるための極意を5つにまとめてみます。



経営者が結婚で失敗しないためには? プロが伝える5つのポイント 後悔しないために、結婚を決める前に次の6つは段階を踏んでしっかり見ていかれることをおすすめします。

1.女性が経営者との結婚に何を期待しているのか? 本音を探る

なぜ経営者と結婚したいのか? 

というと女性たちからは下記のようなリアルな声が上がります。

・独身時代と変わらぬ優雅な支出に耐えられる稼ぎに期待する。
・定年がなくこれからまだ長く稼げる。
・40代になり、今更つましい生活はできない。

いかがでしょうか。経営者の男性が結婚相手を決めるにあたり、
彼女が何を望んで自分と結婚したいと言っているのか、その後の結婚生活がどうなりそうかを
交際中にしっかり正視することが大事です。

2.経営者と結婚するということの本当の意味を理解しているか

経営者と結婚するということは、
個人への愛情以外に、次の4つが求められます。

・創業家と事業への深い理解と敬意
・家族と社員、取引先、株主等のステークホルダーに献身する情熱
・試練を乗り越え、犠牲を払う覚悟を持っていること
・先をしっかり見据えて、後継者を育てること

ファミリービジネスのファミリーを支えるのは、まずは妻です。

個人への愛情以外に、家と事業にどれだけ思いを持っているお相手なのか
を交際中にしっかり見ていかないといけません。

3.家業のある家になじめる環境で育ったか

残念なことですが、サラリーマン家庭から経営者に嫁ぐと、その価値観、生活風習になじめず、妻本人も孤独に陥りがちです。そういった不満のためにうまくいかないと言われることがあります。

筆者は、まさにサラリーマン家庭出身の経営者の妻でありますので、
その点についてはよくわかります。

私が経営者に嫁いだとき「思っていたのと違う」とカルチャーショックを受けたことは、

・お金がたくさんあるはずなのに、普段は家のなかのあしらいも大変質素にしている。
・家族をとても大事にしていて、若干中華思想なのではないかと感じました。
・嫁に行った娘たちも、創業ファミリーとして大事にされ、資産を分け与えられている。
・お得意さんを家族個人よりも大事にしている。

などです。
これらは、その当時、私にとっておもしろくありませんでした。

「嫁は大事にされていない」と孤独すら感じました。
でも、今経営とはなにかを考えたとき、こんなことが受け入れられない嫁は「経営者に向かない」と
当然の様に思えます。

よく言う経営者の妻の条件として、
会社が社会の公器であることを理解し、社員、地域、お客様全体に感謝ともてなしの心を持つことが当たり前に要求されます。
だから、その会社が好きになれないなら、その彼とは結婚しないほうがお互いのためだと思います。

経営者の妻は、サラリーマンの娘だと無理だと言われるのは、そんな習慣がこれまでないという理由からなのでしょう。

4.犠牲を喜んで受け入れるタフさはあるか

経営者の妻に限らないことですが、近年、男性の理想の妻像が大きく変わってきています。
いままでのように、笑顔の素敵な方というソフトなものから、

・精神的に強い人
・すぐに不満や不安を抱えない人
・何か困難を乗り越えた経験のある人

でないと難しいというような、耐久性にシフトしていっています。

その根底には、会社という常に変化する市場のニーズに対応する必要を感じているからではないでしょうか。変わっていくべきものに対し、時には家族も影響を受ける可能性もあります。そういう時に「ドンと構えている奥さんでいてほしい」ということです。

さらに、本音を言うと、「自分の覚悟を強く持てる」女性を求めている男性が増えているのではないでしょうか。女性よりも、男性のほうが、根底に甘えたい気持ちが隠されている場合があります。
ですので、経営者の奥さんの場合、優しさよりも強さや、他者への献身の姿勢が求められることの方が多いです。

5.地域の顔になる社交性とこだわりのない順応性はあるか

東京から他府県の経営者のところに嫁ぐ方もいらっしゃいます。
ここからは、地元の顔になるわけですから、ぜひともその地域への愛着を持って結婚してほしいと思います。
なぜかというと、サラリーマン以上に、経営者の妻は、地元の人とお付き合いを密にすることになるからです。

また、地域のイベントなどに積極的に協力や参加を求められます。
ごみを出しに行ったら、「○○屋さんの奥さん」というように、名前ではなく屋号で呼ばれることもあるでしょう。
経営者の奥さんは、会社の看板でもあります。
会社の商品がよくても、妻の人柄に、疑問がつくと、あの会社の社長は、人のどこを見ているんだろう? 

と信頼を損なう危険もあります。

6.後継者の育成に責任をもって最高の努力をできるか

跡継ぎを育てることに関して、小さいときから将来を見据えた教育を熱心に考えられるか? も重要な視点です。

長年にわたり、大学卒業まで常に最高の教育やしつけを実践していく意欲と責任感があるかどうか。
ここは女性の年齢と同等かそれ以上に、大事なことです。
再婚の男性で、すでに子供はいるからいいという場合、そのお子様とうまく付き合える人なのかどうか、お子様との相性も見ることも大事です。

まとめ 失敗しない経営者の妻の選び方とは

今回は、経営者の妻に必要な資質を6つにまとめてみました。

サラリーマンの娘は難しいというようなことも書きましたが、実際には、サラリーマンの家の出ということより
創業家に仕える貢献の気持ち、ファミリー全体に対しての愛情があるかないか、今後持てるかどうかが判断のポイントです。

経営者の方は、これぞと思う女性ができたときには、結婚を決める前から家族にも紹介し、会社も自宅も見せて、
現状をしっかり伝えましょう。その上で、女性のやる気と将来性を見てながら決めていくことが必要となるのではないでしょうか。

嫁選びを間違って、事業が破綻する例すらあります。恋愛感情も大事ですが、長く一緒に添い遂げるためにも、勢いだけで決めることのないように、注意が必要です。

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