なぜ今、事業承継結婚なのか『良家のご縁の会』発足のご挨拶

こんにちは。
FORTUNA GROUP株式会社 代表取締役、良家のご縁の会の村田弘子です。

本日は、オーナー家のための結婚支援、「良家のご縁の会」の発足にあたり、
「なぜ今、事業承継結婚が必要なのか」について、お伝えさせていただきます。

 

日本には世界で最も多く、創業100年以上の長寿企業が存在します。

これは、日本人が、おじいさんおばあさんの代から、 家族の絆を大事に、
さまざまな困難を乗り越えてきた賜物です。 

 

そして、日本には他国には見られない「婿養子」という 後継者問題の解決策があったことも、 重要なポイントなのだといえるでしょう。

古来、日本では「事業承継を結婚で解決」してきた歴史があるのです。 

しかし、令和の今は、どうなのか?

日本の企業の95%を占める同族企業では、後継者不在による黒字廃業が増え、
その経済損失はGDPの約22兆円にものぼると言われています。

2023年の帝国データバンクによる全国企業「後継者不在率」動向調査では、
親族内承継が以前の1位から2位の座に転落し、
社員などの内部昇格にとって代わられました。

 

社長は本当に、家族には継がせたくなかったのでしょうか?

多くの社長が、初めから内部昇格を望んでいたわけではありません。

子供に継がせる気はないと口では言っても、

・子供に遠慮して言えない。継ぐことが本当に良いのかわからない。

・子供が結婚せず、家が終わるので廃業せざるを得ない

という場合も多いのです。

 

 一方で、子世代は承継についてどう思っているのかを聞いてみると、

・自分が継ぐことを考える

・家業を次世代に求められる姿に変えて、発展させられないものか

と、親世代よりも現実的に考えていることが、今までのヒヤリングでわかりました。

そして、彼らは

・事業を継ぐことで個人としてのしあわせを犠牲にしたくない

・二人で事業の未来を語り合える夫婦が理想的

と考えていることもわかりました。

これこそが、私どものめざす事業承継結婚の姿です。

事業承継結婚とは、政略結婚ではもちろんありません。

継ぐ人の個人のしあわせと事業承継を両立させうる、 真の結婚のかたちです。

今の親世代は、お子様の結婚に口をはさむことを、遠慮されます。

しかし、ご本人たちの本心は逆で、親身にわかってほしいと願っています。

飲み会も減り、世話焼きなお見合いおばさんもいない時代に、
家業のある人間が婚活することが、どれほど大変か、
孤独を理解してほしいと感じています。

「口出しするなら、いいと思う人を連れてきてほしい」

と、お母様の介入に関して、涙ながらに話されるお嬢様もありました。

経営者の婚活は、恋愛感情だけで決められるものでもありません。

個人の相性を大前提に捉えつつ、家族はもとより、社員、取引先、地域
とうまくやれる人か見ていかねばなりません。

会社の理念に敬意をもって学ぼうとする姿勢があるかどうか
も見ていかねばなりません。

ファミリー企業が社会に貢献し、持続可能な発展を遂げるためには、
適切な「事業承継結婚」支援の場が必要です。

私は、会計事務所の2代目に嫁ぎ、後継ぎ育成の重圧の中で承継を体験しました。

また、親御様がご子息ご令嬢の結婚を心配される場面にも多く接してきました。

アプリ全盛の時代だからこそ 誰かがファミリービジネスの理解のもとに、
しっかり取り組む必要があると痛感しております。

良家のご縁の会は、このような背景で設立いたしました。

ご本人様からのご依頼はもちろん、親御様からのご相談にしっかりと向き合い、
ビジネスの実務専門家と協力して、永続する発展を叶えるご縁結びを
めざしてまいります。

かけがえのない御社とファミリーのために、
持続可能な未来を築けるよう全力を尽くしてまいります。

婚活の情報がないだけで、その地域にとっても大事な企業が、
廃業していく無念を見たくありません。

御社様の歴史とビジョンをまずは学ばせて頂き、ご一緒に精進してまいります。

どうぞよろしくお願いいたします。